海外旅行でワクチン接種って必要?どこで?いつやる?

海外旅行の予定を立てたら、準備するのが楽しいですよね♪

そこで気になるのは、ワクチン接種です。
本当に必要なの?いつ、どこで、接種できるの?

そんな疑問に、出来る限り簡単に説明しますね。

海外旅行の準備でワクチン接種は必要?

海外旅行の準備で、ワクチン接種って必要かな?

海外転勤や世界一周旅行をされる方は、現地で受けたり日本で事前にワクチン接種をされるって聞いたことあるけど、どうなの??

ってことで、Twitterを調べてみると、こんな口コミがありましたぁー。

なんか怖いですよね。いまどき、狂犬病??って思っちゃいました。

やっぱり日本と海外は病気の蔓延率が違うんですね。
ナメていると最悪命を落とすことにもなるので気を付けていかないといけませんね。

また、病気の蔓延だけではありません。
旅行先では慣れない気候や文化、そして時差。
個人差はあるみたいですが、旅行中は、気づいていないだけでかなり精神的にも肉体的にもストレスや疲労を感じているんですよ。

こんな時って、免疫力が低下して現地の感染症を煩(わずら)いやすいんです。

あいぽん
アクティビティ疲れや、二日酔いもご注意を!!
うさ子
疲れが原因で病気にかかったら旅行が台無しだね

旅行中は病気にかかりやすいんだ!っていうことを知って、最低限の予防をしていきましょう。

厚生労働省のホームページにも接種が必要な理由が書いてありました☆

予防接種の必要な理由

①予防接種証明書を要求される場合(入国時に必要国があります)
②自分自身を感染症から守り、周囲の人への二次感染を防止する

自分の身や周囲の人も守るためにも予防接種は必要なんですね。納得!

渡航の理由に関係なく、海外に行くときには、厄介な感染症予防のためにも、ワクチン接種をするように心がけましょう!

渡航のための予防ワクチン接種って、何を接種すればいいの?

それじゃ、なんのワクチン接種ををすればいいのかなぁ?
「これさえやれば大丈夫!」ってワクチンないの?

それが、特効薬的なワクチンはありません。
感染症によって、それぞれのワクチン接種が必要なんです。

あいぽん
特効薬はないので、渡航先で必要なワクチン接種を選びましょう!

厚生労働省検疫所のホームぺージに掲載されていた、海外渡航のために推奨されているワクチン接種の一覧です。

地域も合わせて、載せてみました。

予防接種 地域 対象
黄熱 中央アメリカ
南アメリカ
北アフリカ
東アフリカ
中央アフリカ
西アフリカ
感染リスクのある地域に渡航する人
入国に際して証明書の提示を求める国へ渡航する人
A型肝炎 下記の地域以外
北アメリカ
豪州・ニュージーランド
ヨーロッパ全域
・特に途上国に1か月以上滞在する人
・60歳以下
B型肝炎 下記の地域以外
北アメリカ
豪州・ニュージーランド
北ヨーロッパ
西ヨーロッパ
・1か月以上の滞在者
・血液や体液に接触する可能性のある人
破傷風 全域 ・1か月以上の滞在者
・冒険旅行
などでけがをする可能性の高い人
狂犬病 下記の地域以外
北アメリカ
豪州・ニュージーランド
北ヨーロッパ
西ヨーロッパ
・1か月以上の滞在者
・イヌやキツネ、コウモリなどの多い地域へ行く人で、特に近くに医療機関がない地域へ行く人
・動物研究者など、動物と直接接触する人
ポリオ 南アジア
西アジア
東アフリカ
中央アフリカ
西アフリカ
1か月以上の滞在者で流行地域に渡航する人
日本脳炎 東アジア
東南アジア
南アジア
流行地域に1か月以上滞在する人
(主に東南アジアでブタを飼っている農村部)
麻しん風しん 全域 海外へ渡航しない人も含めて、すべての人
髄膜炎菌 西アジア
北アフリカ
東アフリカ
中央アフリカ
西アフリカ
・流行地域に1か月以上渡航する人
・定期接種実施国へ留学する人

引用:厚生労働省検疫所のホームページ(FORTH)

厚生労働省のすんごい真面目なサイトに、「冒険旅行」ってかいてあるのに笑ってしました。
やっぱり、途上国であるアジアやアフリカなどは接種が必要なものが多いですね。

短期観光客向けには、黄熱・A型肝炎・髄膜炎菌・麻しん風しん・水痘・インフルエンザの予防接種を推奨しています。

う~ん。たくさん病気の名前が並んでいますね。これだけの数の予防接種は大変そう。

この中でも広い地域で接種がすすめられている麻しん風しんA型肝炎と、一か月以上の長期旅行者向けに推奨されている黄熱・破傷風。

この4つの感染症について、簡単に説明・紹介します。

麻しん・風しん

4つの感染症の中でも特に、接種しておいた方が良いのが、麻しん・風しん
「海外へ渡航しない人も含めて、すべての人」を対象に推奨されてますよね。

つまり世界中どこでも接種することを勧めてます。

麻しん・風しんの症状
  • 麻しん:発熱や咳、38℃前後の発熱が2~4日間続き、倦怠感、咳、鼻みず、くしゃみなど
  • 風しん:38℃前後の発熱。小さく赤い発疹が全身に広がる。

このように症状の違いはありますが、感染力が強く、簡単に人から人に感染するウイルス性の感染症です。

感染力が強いから世界中からなかなか撲滅されないんでしょうね。それでも、ワクチン接種していれば、大丈夫です。

ほとんどの方が子供の頃に接種していると思いますが、この口コミのように接種できてない年齢層の男性には、クーポンが届いているようですよ。

受けてない方は、積極的に受けましょう!

対象の方以外にも、気になる方は、念のためお医者さんに相談してくださいね。

ちなみに、感染力がとっても強くて、手洗いやマスクでは防ぐことはできないそうです。

説明動画がありましたので、紹介します。
わんちゃん、ちょっとかわいい♪

A型肝炎

A型肝炎は加熱処理されていない食べ物や飲み物から感染する病気で、アジア・アフリカ・中南米に広く存在しています。

ウイルスの感染経路のほとんどが人の手を経由して、水や氷、野菜・果物、魚介類を口にすることで感染します。
自分の手から感染することもあるので、ウェットティッシュを持参して気づいたら手を拭くことも有効ですね。

私の以前の経験ですが、ニュージーランドでオイスターを生で食べたりしたけど、もっと注意した方が良かったなって反省しました。
アジアやアフリカじゃなくて良かったです。無知って怖いですね。。

あと、どこの国でも、水道水や生水は飲まない方が安心です。
私はミネラルウォーターを買って飲んでますね。
もしくは、煮沸した水を飲むようにしてます。

それと、野菜や果物を洗う水も水道水や生水なので、これも注意が必要です。
ですから、ビュッフェなどの生野菜も注意ですよ。できる限りボイルしたものを選んでください。

果物は、現地の方も必ず皮をむいて食べています。マーケートで買って皮ごと食べるってことが無いようにしてくださいね。

食べたい時にはナイフなど皮をむく道具を用意して食べてください。

そうなると、バナナは皮むきが楽なのでいいですね♪

A型肝炎の症状
  • 痛む箇所: 筋肉、腹部、関節
  • 胃腸: 下痢、吐き気、嘔吐
  • 全身: 倦怠感、発熱、食欲の喪失
  • その他の症状: かゆみ、体重の減少、皮膚や目の黄変(黄疸)、褐色の尿
A型肝炎は潜伏期間が長く、2~7週間して症状が現れます。発症すると倦怠感が強くなって、重症になると1か月以上の入院が必要となる場合があります。
あいぽん
ワン太、おいしそうだからって現地のナマモノは拾い食いしちゃだめよ!
ワン太
・・・ギクッ!

A型肝炎の予防接種が必要な方は、途上国に長期(1か月以上)滞在する人、特に60歳以下です。

何故60歳以下なのかというと、戦後生まれの方はA型肝炎に対するHA抗体を持っていないことが確認されているからなんです。

そんなHA抗体を持っていない60歳以下の方に、予防接種を推奨しているわけです。
生のオイスターを食べて、何もなかった私はHA抗体を持ってたりして☆

抗体検査はだいたい3,000円くらいで受けられるので、時間のある時に検査してみようかな♪

黄熱

黄熱ウイルスは蚊によって媒介される感染症です。
最近、日本でも感染が確認されてるデング熱とおなじネッタイシマカという蚊を媒体にしてます。

ヒトからヒトに感染せず、感染しても全員が発症することはなくて、症状がでなかったり、症状が軽かったりして改善するのがほとんどです。

まだ、有効な治療薬がないのですが、ワクチン接種していれば予防できますよ。

黄熱の症状
  • 痛む箇所: 「筋肉」または「腹部」
  • 全身: 倦怠感、悪寒、発熱、食欲の喪失
  • 胃腸: 「吐き気」または「嘔吐」
  • その他の症状: せん妄、出血、皮膚や目の黄変(黄疸)、頭痛

旅行の際に、黄熱の予防接種証明書を持っていないと入国できない国があって、黄熱の予防接種証明書の有効期限は「接種10日後から生涯有効」になってます。

こちらが、入国時に、黄熱予防接種証明書が必要な国が必要な国です。

入国時、黄熱予防接種証明書が必要な国

アルゼンチン、アンゴラ、ウガンダ、ガーナ、ガボン、カメルーン、ギニアビサウ、コートジボワール、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、シエラレオネ、チャド、中央アフリカ、トーゴ、ナイジェリア、ニジェール、フランス領ギニア、ブルンジ、マリ、南スーダン

やはり、アフリカ周辺が多いですね!

「この中に書いてある国には行かないから大丈夫だ!」と思ったあなた。
安心するのはまだ早いですよ~!

黄熱に感染する危険がある国から入国する際に提示が必要な場合もあるんです。

世界一周など一度に多くの国を旅行する場合には、かならず黄熱予防接種証明書が必要になると思っておいた方がいいですよ。

黄熱に感染する危険のある国

アフリカ地域 アンゴラ、ウガンダ、エチオピア、カメルーン、ガーナ、ガボン、ガンビア、ギニア、ギニアビサウ、ケニア、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、コートジボワール、シエラレオネ、スーダン、セネガル、赤道ギニア、中央アフリカ、チャド、トーゴ、ナイジェリア、ニジェール、ブルキナファソ、ブルンジ、ベナン、マリ、南スーダン、リベリア、モーリタニア
アメリカ地域 アルゼンチン、エクアドル、ガイアナ、コロンビア、スリナム、パナマ、フランス領ギアナ、ブラジル、ペルー、ベネズエラ、ボリビア、トリニダード・トバゴ(トリニダード島のみ)、パラグアイ

厚生労働省検疫所のホームページ(FORTH):黄熱について

致死率は5~10%ですが、流行時や免疫をもたない渡航者などでは、致死率が60%に跳ね上がることがあるそうです。

黄熱は、蚊を媒介にしているウイルス性の感染症なので、虫よけスプレーなどの虫よけ対策も準備しましょう。

うさ子
長袖・長ズボンを着るとより安全だね☆

破傷風

破傷風菌は、世界中の土壌のいたるところに存在しています。
なんと日本の土にも破傷風菌はいるんですよ。

破傷風は、傷口から菌が入り込んで菌の毒素が神経に悪さして発症します。

でも、ワクチン接種でほぼ100%の方で抗体ができるから安心してくださいね。

ワン太
北里柴三郎先生に感謝!
破傷風の症状
  • 全身: 発汗、発熱、神経系機能障害、高血圧
  • 筋肉: けいれん、筋肉の硬直、顔面の筋肉のけいれん
  • 呼吸器: 「息切れ」または「断続的な無呼吸」
  • その他の症状: よだれが出る、イライラする、嚥下困難、心拍が速い、背中と首を丸めた状態でのけいれん、開口障害、頸部硬直

またまた説明動画です。

ちょっと、声が怖い。。。

旅行中に切り傷ができることありますよね。
ワクチン接種で安心ですが、傷口からばい菌が入らないように消毒は必ず行ってくださいね。

海外ワクチン接種の費用、時期、有効期限はいつまで?

ではワクチンが必要だということは分かったとして、実際に、予防接種をうけるのにいくらかかるのでしょうか。

実は、予防接種って、保険診療の適用がないから、基本的に自己負担なんですよ。

ということで、ワクチン接種の費用は、医療機関によって、費用が変わるんです。
そういえば、インフルエンザの予防接種も、医療機関で費用違ってますよね。

費用の相場は、どの予防接種でも、1回5,000円~10,000円くらいです。
どこの医療機関で受けるかで費用は変わって来ますので、お近くの医療機関にご確認ください。

そして、もう一つ気になるのが、ワクチンの接種時期と有効期限。

ワクチンによって、効果が出る時期が違います。ワクチン毎に確認して、接種時期を決めましょう。

また、ワクチンの有効期限も、ワクチンよって変わります。

調べたところ、全国の検疫所での料金は、同じ料金のようなので、参考にしてください。
2010年から費用は変わっていませんでした。

あわせて、接種回数接種間隔有効期限も一緒にまとめましたので、参考にしてください。

ワクチン名 回数 費用
(1回)
費用
(合計)
接種間隔 有効期限
黄熱 1回 10,000円 10,000円 10年
麻しん 2回 5,800円 11,600円 2回目:4週間後 15年以上
日本脳炎 2回 6,400円 12,800円 2回目:1~4週間後 4~5年
A型肝炎 2回 7,500円 15,000円 2回目:2~4週間後 5年以上
破傷風 3回(※) 3,500円 10,500円 2回目:3~8週間後
3回目:11~17ヶ月後
約5年~10年
狂犬病 3回 12,400円 37,200円 2回目:4週後
3回目:6-12か月後
2~3年

狂犬病のワクチン接種には、1年以上前から準備が必要なんですねぇ。

それと、病院によっては、ワクチンが不足していることがあるようなので、予防接種が必要な国に旅行することがきまったら、早めに医療機関へ連絡しましょうね。

ワン太
海外に行きたいと思ったら、医療機関に連絡しよう!
※破傷風の補足説明

日本では、破傷風の予防接種は義務化されていて、2歳までに4回のワクチン接種を行い、12歳にもう一度実施しています。
日本で育った方は、この免疫が22歳まで有効です。
それ以降は、1回接種すると10年間は免疫が持続するので、3回の接種の必要はなく、1回で良いそうですよ。

22歳までに一度も追加予防接種をしていない方は、基礎免疫がないため、 3回のの接種が必要です。

医療技術やワクチンは日々進化しているので、更新される最新情報も厚生労働省のページから確認してくださいね。

海外旅行の予防接種はどこで受けられる?

じゃ、どこで予防接種が受けられるの?

これまで読んでいただいた皆さんは、もうわかりますよね♪

①全国の検疫所
②予防接種を取り扱っている医療機関

こちらが、答えです♪

全国の検疫所

検疫所名 電話番号 受付時間
小樽検疫所 0134-23-4162 平日8:30-12:00,13:00-17:15
千歳空港検疫所支所 0123-45-7007 平日8:30-17:15
仙台検疫所 022-367-8101 平日8:30-17:15
仙台空港検疫所支所 022-383-1854 平日8:30-17:15
成田空港検疫所 0476-34-2310 平日9:00-12:00,13:00-17:00
東京検疫所 03-3599-1515 平日9:00-12:00,13:00-17:00
千葉検疫所支所 ※東京検疫所で対応します。
東京空港検疫所支所 03-6847-9312 平日8:30-17:00
川崎検疫所支所 ※東京検疫所で対応します。
横浜検疫所 045-201-4456 平日8:30-17:15
新潟検疫所 025-275-4615 平日8:30-12:00,13:00-17:00
名古屋検疫所 052-661-4131 平日9:00-12:00,13:00-17:00
清水検疫所支所 0543-52-6012 平日9:00-12:00,13:00-17:00
四日市検疫所支所 0593-52-3574 平日8:30-17:00
中部空港検疫所支所 0569-38-8192 平日8:30-17:00
大阪検疫所 06-6571-3522 平日9:00-17:00
関西空港検疫所 072-455-1283 平日8:30-12:00,13:00-17:15
神戸検疫所 078-672-9653 平日8:30-12:00,13:00-17:00
広島検疫所 082-251-2927 平日8:30-12:00,13:00-17:00
広島空港検疫所支所 0848-86-8017 平日8:30-12:00,13:00-17:00
13:00-15:00はフライトの都合で対応不可の場合あり
福岡検疫所 092-291-3585 平日8:30~12:00,13:00~17:15
門司検疫所支所 093-321-3056 平日8:30~12:00,13:00~17:15
長崎検疫所支所 095-826-8081 平日8:30~12:00,13:00~17:15
鹿児島検疫所支所 099-222-8670 平日8:30~12:00,13:00~17:15
福岡空港検疫所支所 092-477-0210 平日8:30~17:15(緊急時に土日祝日対応)
那覇検疫所 ※那覇空港検疫所支所で対応します。
那覇空港検疫所支所 098-857-0057 平日8:30-12:00,13:00-17:00

厚生労働省検疫所のホームページ(FORTH):予防接種実施機関の探し方

予防接種を取り扱っている医療機関

通常の医療機関では、あまり慣れていないことがあるようなので、こちらのサイトに掲載されている医療機関をおすすめします。

日本渡航医学会:国内トラベルクリニックリスト

すべての都道府県にあるわけでないですね。
遠くの医療機関しかない方も、近くにある方も、まずは、お電話で問い合わせしてください。

必ず、医療機関に、「海外旅行にいくので、ワクチン接種をしたい」と相談してください。

まとめ

  • 海外旅行にいく場合には、短期・長期に限らず、ワクチン接種は必要。
  • 渡航先によって、接種するワクチン・時期を選択しよう。
  • ワクチン接種は、事前に、医療機関に相談を。
  • 旅行中は手洗いを徹底して、ウェットティッシュも携帯して清潔に。
  • 海外では、蚊を媒体とする感染症が多いので虫よけ対策も!

いろいろと書きましたが、医療関係の方に、直接相談するってことが最善の策だということがわかりました。

楽しい旅行を、安全に楽しむためにも、ワクチン接種を行いましょう!